里道払下げとは?知っておきたい基礎知識と手続き

里道払下げの具体的な流れを紹介します。

土地の所有者が敷地を拡大したり、土地の利用効率を高めたりする際、時折、敷地内や隣接する里道が問題になることがあります。例えば、敷地に里道がまたがっている場合、土地の境界が曖昧であるため、建物の建築や土地の利用に制約が生じることがあります。また、隣接する里道を買い取ることで敷地面積を増やし、有効活用を図ることができる場合もあります。

こうした状況では、里道払下げの手続きが必要となります。里道払下げとは、里道(公共の通路)を国や地方自治体から買い取り、個人の所有地とする手続きのことです。この手続きを行うことで、土地の所有者は敷地を一体化し、土地の利用価値を高めることができます。

目次

里道払下げの工程

1. 依頼受付

まず、クライアントからの依頼内容を確認します。依頼内容に基づき、必要書類の確認や初回打ち合わせの日程を調整します。ここでは、業務委託書を締結し、正式にプロジェクトを開始します。

2. 国・市町村との事前協議

次に、総合事務局や該当する市町村の窓口で事前協議を行います。これは、里道払下げの手続きが適切に進められるよう、関係機関との連携を図るためです。この段階で、必要な手続きや提出書類についての確認を行います。

3. 資料調査

法務局や関係機関で資料調査を行います。過去の登記記録や地図、その他関連資料を収集し、正確な情報を基に手続きを進める準備を整えます。この調査は、里道払下げの正当性を証明するために重要です。

4. 隣地所有者への確認

里道に隣接する所有者に対して、里道払下げの説明を行い、事前に確認を得ます。このステップでは、隣地所有者からの同意書や必要書類の押印を求めることがあります。隣地所有者の理解と協力を得ることが、後々の手続きを円滑に進める鍵となります。

5. 機能の有無の確認

里道が公共の機能を持つかどうかを確認するため、申請書や必要書類を公共機関に提出します。この確認は、里道が公共の利用に供されていないことを証明するために必要です。

6. 里道面積確認のための測量調査

現地で測量調査を行い、里道の正確な面積を確認します。この調査には、写真撮影や必要なデータ収集も含まれます。測量調査の結果は、後の手続きで使用する図面の作成に重要なデータとなります。

7. 境界標識の復元

測量調査に基づき、境界標識の仮復元を行います。これにより、現地の境界を明確にし、次の手続きに進むための準備を整えます。

8. 民間立会い

隣地所有者や関係者との立会いを行い、境界確認協議書を締結します。このステップでは、立会証明書の作成や必要書類の確認も行います。

9. 公共立会い

公共機関との立会いを行い、境界確認申請書を提出します。ここでも、境界確認協議書を締結し、関係機関からの承認を得ます。

10. 総合事務局との立会い

総合事務局との立会いを行い、境界確認申請書や図面、調査報告書などの必要書類を提出します。これにより、総合事務局の承認を得るための手続きを完了します。*管轄が国出ない場合は省略

11. 里道払下げ申請

必要書類が揃った段階で、正式に里道払下げ申請を行います。申請書を提出し、関係機関の審査を受けます。

12. 里道売買契約

払下げが承認された後、里道の売買契約を締結します。この段階では、売買契約書の作成や代金の支払いを行います。

13. 表題登記申請

土地家屋調査士が表題登記を申請します。これにより、払下げされた里道の正式な登記が完了します。

14. 所有権保存登記

司法書士が所有権保存登記を申請します。これにより、払下げ後の里道の所有権が正式に登記されます。

15. 総合事務局への報告

最終的に、総合事務局に対して最終報告を行います。これにより、プロジェクト全体の手続きが完了し、里道払下げの業務が終了します。

16. 予備日

予備日は、予定外の事態に備えて設定します。これにより、万が一の遅延や追加対応が必要な場合でも、スムーズに対応できます。

まとめ

里道払下げの手続きは、多くのステップを踏む複雑なプロセスですが、各ステップを踏めば手続きは可能です。里道払下げの工程は多いですが、ぜひご相談ください。

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